映画「クワイエット・プレイス2」を観てきました
6月25日金曜日
今日はすべての予定が終わったあとに、
前から公開を待ちわびていた、パニックホラー「クワイエット・プレイス2」を映画館に鑑賞に行って来ました。
コロナの影響もあり、全世界から期待の目を向けられながらも公開がのびのびになっていた作品です。
実際アメリカでは興行収入1億ドルをコロナ後の作品として初めて達成したそうで、長らく低迷を余儀なくされていた映画業界に光明をもたらす作品となったとのこと。
宇宙からやってきた、音に反応し人間を襲う怪物によって壊滅状態となった地球が舞台のこの作品。
地球外生物なんて言った時点で使い古されたエイリアンもののように思われるかもしれません。
ハリウッドのモンスターものって、もうだいたい怖がらせるパターンがわかっているし、演出で死ぬキャラクターがすぐにわかっちゃうから全然怖くない、僕はそう思っていた一人ですが、
本作はモンスターが「いつ出てくるかわからない」怖さではなく、音を立ててしまったときに待ってましたとばかりに恐ろしい勢いで迫ってくるという設定が怖さの肝になっています。
子供の頃本気で感じていた「悪いことをすると鬼が自分を捕まえにやってくる」みたいなトラウマを思い出させられる演出とでもいいましょうか。。
まるで太刀打ちできない相手に追われる命がけのおにごっこ。この焦燥感がまた、いい!
古典的なびっくり!も、もちろんありますが、モンスター映画は静かなときが一番怖いもの。
本作は全編通してアクションシーン以外は本当にASMRかよ!よ言いたくなるほどしずかな演技が続くため、
どんなにビックリ耐性のある人でも、沈黙が続くことによって緊張度MAX状態に持っていかれます笑
間違いなくモンスター映画のエンタメ性を一段階引き上げた作品と言えるでしょう。
一作目があまりにも秀逸な設定、脚本だった上に続編が既に決定しているかのようなエンディングでしたので、
いち映画ファンとしては公開が延期されるたびに首が伸びて伸びて、ダンス的にはよかったような気もしますが、とにかく待ちに待った続編でした。
一作目の公開が既に数年前のことで、続編公開に合わせ色んな配信サービスで配信されているはずので、ぜひ前作をおさらいしてからご覧になることをオススメします。
予告編はこちら、モンスター映画や突然の音などが苦手な方はご注意ください。
《一作目》
《今作》
前作では既に過ぎ去った過去の出来事、として描かれていた事件発端の日に遡る形で映画はスタートしますが、
基本設定である「音を立ててはいけない」世界の静けさの演出に対して、
日常がパニックに包まれていく様子が、長回しのアクションで一気に描かれる興奮。
しばらく忘れかけていた感覚を呼び覚まされ、「うんうん、映画はこうでなきゃ!」と僕は座席で無言でうなずいていました。(一部「おいおい、ホラーの教科書かよ〜!」とう間抜けすぎるキャラもいましたが、、)
主役のエミリー・ブラントは「オールユーニードイズキル」でのトム・クルーズとの共演から大ファンになりましたが、本作でも迫真の演技で物語にリアリティをもたせてくれています。
涼し気な表情の中に、同時に強靭な強さを感じる魅力的な俳優さん。シリアスな作品ばかりかと思いきやメリー・ポピンズみたいな役もやっちゃうんだから、演技の幅の広さがすごいです。
第二の主役である娘役ミリセント・シモンズの手話を交えた演技も素晴らしく、実際に聴覚障害を持つ俳優であることをあとから知って納得しました。演技の巧さや容姿で売る子役はたくさんいても、「強さ」を感じさせる子役は珍しいので本当に貴重な俳優さんだと想います。
あと映画では大体悪役や怪しい役どころになることの多いキリアン・マーフィーが父親役、というのもなんだか新鮮でしたが、一番驚いたのは今作も引き続き登場の実の父親役、ジョン・クラシンスキー「監督」です。
え?ハリウッド映画で主演兼、監督兼、脚本兼、製作総指揮!?
なんぼほど多才やね〜ん!!!
というわけで、語り尽くせぬ魅力の詰まったホラー映画でしたが、
やはり僕自身小さい子供を持つ父親になると、映画でも父親役に思いっきり感情移入してしまいますね。
家に帰ったあと、息子を何度も抱っこして離さなかったことは言うまでもありません。
結末はネタバレになるので書きませんが、
正直な感想を言うと、「はっきりとは決まっていないけれど、続編の可能性を残しておきたいのかな?」という感じの若干尻切れトンボ感の残るエンディングでした。
問題が全て解決!というわけではないので、もし同キャストの続編があるとしたらまた観ると想いますが、
続編って増えるほどに設定が複雑化したり陳腐化したりするので、個人的には2作くらいできれいにまとめて終わってほしかったなという思いはありますね。
(追記:後で知りましたが、3作目とスピンオフ作品の制作が既に決定しているらしいです。不安もあるけど、なんだかんだ楽しみすぎる!)
制作側の観点ではカラーグレーディングやレンズの焦点距離の選びかたなど、映像制作に役立つ撮影、編集手法をいくつも勉強できたので非常に投資効果のある映画でもありました。
映画は僕にとって人生の糧。
これからもダンスの表現、映像の表現につながる勉強として、どんどん映画を見ていこうと思います。
それではまた!
(文章を推敲している間に日付が変わっちゃいましたが、許してね!)