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プロダンサー×映像制作!?① 

僕は映像制作が大好きです。

そのきっかけは、子供の頃からずっと見てきたアニメと映画にあります。
ドラえもんやドラゴンボールに始まり、日本アニメ界三十年間の快進撃を間近で見て育った世代であり、
あらゆるジャンルのハリウッド映画はもちろん、怪獣映画など日本独自の特撮の素晴らしさにも魅了されてきました。

祖父が映画制作の世界で働いていたことも影響し、
僕は小さい頃から紙芝居や漫画を書くのが大好きな子供でした。
漫画好きはエスカレートし、中学生の頃には同じく漫画好きの友達を誘って、
コピー機で印刷した月刊誌を自前で発行して学校で配るほどでした。

将来の夢は当然漫画家、でしたが、ある時点から自分の才能に疑問を持ち始め、
「漫画を描くこと」自体は大学受験をきっかけに、ついに諦めてしまいます。

しかしずっと続けていたことがありました。
それは、自分の作品の「アニメのオープニング」を考えることです。

ろくに漫画を継続、完結させることもできないくせに、いっちょまえにアニメ化の妄想なんて馬鹿馬鹿しいと
思われるでしょうが、本人は大真面目でした。

誰のどんな曲を使って、このシーンではこのキャラクターをこう動かす。
テロップはこういう風に出して、画面切り替えはこのタイミングで、
と言った具合に。絵コンテを描いて動かしていくのです。

自分の作品のイメージに合う音楽がテレビや街中で流れていると、
すぐさま脳内でその曲を使ったオープニング映像の制作が始まっていました。

有名なアニメのオープニングというと、どちらかといえば音楽の方が人々の記憶に残るかと思います。
しかし実際には、1分程度の短い作品にはアニメーターさん達の血の滲むような努力が詰まっています。

まず、時間の制約があるがゆえに、表現できる内容が限られます。
原作の持つ雰囲気をファンに楽しんでもらえるよう忠実に再現しつつ、
その中でこの作品がどんなストーリーなのか、どのキャラクターが物語の核になるのか、
などと言った内容が初見の人にもしっかり伝わるよう想像以上の工夫が盛り込まれているのです。

そしてもちろん、何度も見たくなるようなインパクトと魅力を伝えなくては意味がありません。
さらに最低1クールは耐えうる訴求力とクオリティを両立させた映像作品を、
最も早い第一話の放映開始に間に合わせるという納期の問題もあり、
制作にかかる労力という点では、アニメ本編と同等以上に血と汗と涙の詰まったとても奥が深い世界だと思います。

また同じような理由で、映画の「予告編」を見ることも大好きでした。
(映画によっては予告編詐欺、と言えるほど本編より魅力的な「予告編」が一杯あります。)

古いアニメや映画であるほどに、画質や録音、CG等の技術も拙く、表現の幅は限られるものの、
一定の制約の中で「音」と「映像」を組み合わせるもの、という本質は変わらず、普遍的な価値を持ち続けます。

当然子供のころは無自覚でしたが、こうやって数限りないアニメや映画(とりわけオープニングや予告編)を
貪るように見て蓄えた表現の引き出しが、
現在の映像制作への止めどない欲求に繋がっていることは間違いありません。

これが、プロダンサーでありながら無類のアニメ、映画好きである僕が映像制作にはまっていったきっかけです。

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